終わったのは「会社人生」だけ 団塊世代が示す“新しい生き方” (2/4) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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終わったのは「会社人生」だけ 団塊世代が示す“新しい生き方”

首藤由之週刊朝日
北九州市の「生涯現役 夢追塾」の講義風景

北九州市の「生涯現役 夢追塾」の講義風景

「生涯現役 夢追塾」の指定管理者として運営に当たっているNPO法人代表の関宣昭さん(68)は、楠さんの活動に目を細める。

「5年たってようやく、男性陣が以前の肩書を捨てて自分の棚卸しができるようになるなど勘所がわかってきた感じです。『寺子屋クラブ』がうまくいけば、地域で活動する人が飛躍的に増えます。楽しみですね」

 自ら積極的に社会貢献に関わっていこうとする意思が感じられる。ハードルが高いと思われるかもしれないが、ご安心を。団塊の世代に詳しい博報堂「新しい大人文化研究所」(新大人研)の阪本節郎所長が言う。

「団塊は日本で初めて若者文化を作ったように、常に世代の新しい姿を示してくれます。社会貢献でも同じことが言えそうな気がします。積極的な先頭ランナーはもちろん必要なのですが、それを追う多数派で、来年のオリンピックのボランティアや外国人に対するボランティアガイド、地域の学童保育のお手伝いなど『身の丈社会貢献』に励む人が増えています」

 阪本所長によると、団塊は初めて「私生活」を持った世代でもあり、その私生活を通して「趣味」を持ち、趣味を通して「仲間」がいる。活発な同窓会活動を展開し始めたのも団塊以降で、こうした「仲間」と関わっていると「終わった感」が薄らぐという。

「私は『ソーシャルフリーランサー』と呼んでいるのですが、『会社人』はやめたが『フリー』になっただけで、社会とは変わらず関わっていこうという意識の人々が増えています。それで何をやるかとなったときに、お金儲けをしてもいいが、お金も時間もあるから、それよりは社会のためになることをしようとなるわけです。身の丈社会貢献のキーワードは『自分に適したものを』『できる範囲で』です」

 早稲田大学フォークソングクラブ(WFS)のOB4人(荒木康男さん、小林克司さん、小林進さん、長谷川俊博さん)で結成しているおやじバンド「エバー・グリーン」は、そんなテイストを持ったバンドだ。1950年代から60年代に流行ったアメリカンフォークの愛好家が集まった。2010年ごろから折につけ、介護施設を慰問したり高齢者のイベントで演奏したりしている。


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