その顔を見てすごいと思った。そもそも、一度、東大に入っているのだ。今、忙しいスケジュールの中でやる必要はない。だけどやった理由は「好奇心」だろう。それが彼を突き動かす。堀江さんの『多動力』という本があるが、僕が堀江さんをすごいなと思うところは、多面的に全力になれるところだ。そしてもう一つ、その堀江さんのすごいと思う能力がある。堀江さんの行動ってなんとなく一部の人をイライラさせるところがある。だから面白い。すべてわかってやっている。だからすごい。だけど外野が何を言おうが、あの人は「気にしない」。

 あの人の本当の能力は「気にしない力」である。人がどう言おうが関係ない。あの「気にしない力」はあの人の最大の能力。僕もあの能力が欲しいなぁ。

週刊朝日  2019年3月29日号

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鈴木おさむ

鈴木おさむ

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。

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