抽選会後、横手文彦監督は中谷監督に記念撮影をお願いするなど、初々しさを漂わせながらも、強豪に臆する様子はない。
世代を代表する右腕が奥川なら、左腕は横浜の及川雅貴。今秋のドラフトで1位指名が確実視される逸材だ。最速は153キロで、打者の手元で曲がるスライダーに加え、新たにチェンジアップも習得して甲子園のマウンドに上がる。課題は試合中に突如、乱れる制球だが、横浜の平田徹監督は心配していない。
「大きな注目を集め、それを苦痛に感じることもあるはずなんです。期待に応えようとするのではなく、彼自身が“自分のために”と思ってマウンドに上がることで、本来のパフォーマンスを発揮してくれると思います」
他に秋季近畿大会を制した龍谷大平安(京都)、四国の古豪・高松商(香川)が平成最後の優勝戦線に絡んでくるはずだ。(柳川悠二)
※週刊朝日 2019年3月29日号