さて、この公式練習は、しっかり「鑑賞券」もあり、試合とは違った練習中の選手のオフ感を見られるのも、ファンの楽しみの一つ。さらに、ジャッジがひそかに本番の滑り前の選手の状態をチェックしていることも。「公式練習は、選手がジャッジに状態を知らしめる機会でもある」と、フィギュアスケート解説者の佐野稔さんも言う。ここで本番で予定しているジャンプ要素などをクリーンに決めておくと、ジャッジへ好印象を与えることにもつながるのだろう。

 朝の公式練習では、優勝候補の筆頭格とされる、米国のネーサン・チェンもリンクに登場。曲をかけて行った練習では、動きの確認がメーンだったものの、切れのあるジャンプも見せた。一方、羽生とは練習仲間の韓国のチャ・ジュンファンはジャンプで転倒する一面も。
 
 それにしても、羽生はいつ姿を現すのか。公式練習の鑑賞券を手に会場入りする「羽生ファン」という女性は、「朝の公式練習は来なかったみたいですね。でもいつ現れるかわからないから」

次の男子シングル公式練習は、18日18時15分開始だ。(本誌・大崎百紀)

※週刊朝日オンライン限定記事