東洋人の加齢変化(小児期~30代~80代)を見ると、まぶたの垂れ具合は明らか (大慈弥裕之医師提供)
東洋人の加齢変化(小児期~30代~80代)を見ると、まぶたの垂れ具合は明らか (大慈弥裕之医師提供)
眼瞼下垂の手術前後。目ヂカラアップで、若々しくなった (大慈弥裕之医師提供)
眼瞼下垂の手術前後。目ヂカラアップで、若々しくなった (大慈弥裕之医師提供)
眼瞼痙攣チェックリスト10  (週刊朝日 2019年3月15日号より)
眼瞼痙攣チェックリスト10  (週刊朝日 2019年3月15日号より)

「あの人なんかきらきらしている」。そう見える人の目元に注目です。いわゆる「目ヂカラ」にはまぶたが大きく関係しています。加齢による眼瞼下垂(がんけんかすい)、眼瞼痙攣(けいれん)など目の病気も心配です。いつまでも「見える目」でいられるように、目ヂカラを鍛えましょう。

【写真】目ヂカラアップで、若々しくなった!眼瞼下垂の手術ビフォー&アフターはこちら

「私こんな顔してたっけ」

 里子さん(仮名・60歳)は、鏡を見て愕然とした。息子の結婚式の記念写真。鏡に映った自分の顔。まぶたは重たく、目が開いていない。そういえば、最近、頭痛も肩こりもひどい。これはいったいどうしたことか……。

 そんな折、里子さんはテレビで「眼瞼下垂」を知る。説明していたのは、福岡大学副学長で、医学部形成外科学主任教授の大慈弥裕之医師だ。

「あぁ、私の顔は眼瞼下垂なんだ……」

 ハードコンタクトレンズの長期間使用に、吐き気がするほどの肩こりなど、眼瞼下垂に見られる症状の自覚があった。里子さんは、すぐに病院に連絡、手術を受けることにした。執刀医は、テレビに出ていた大慈弥医師だ。

「先生から、10歳若返ったね、と言われました」

 自然な二重のパッチリ目に変身した里子さんは、大満足だ。現在は、つけまつげもし、さらに華やかな印象で、とても60歳の目元には見えない。手術前と比較するとその違いは一目瞭然だ。

 眼瞼下垂を里子さんはこう振り返る。

「あのころは夫ががんで闘病中。私は自分のことなど後回しで看病していました。夫はもう亡くなってしまいましたが、私のことを心配していたと思います。手術後の私の顔を見たときは『若いころを思い出すね』と。『里子さん、楽しきかな人生』というメッセージも残してくれていました」

「眼瞼下垂」とはどういうものなのか。大慈弥医師に聞くと、

「簡単にいえば、正面から見て上まぶたが黒目に3ミリ以上かかっている状態が眼瞼下垂の症状。ぱっと見て眠たそうな目に見えます。一方、まぶたが黒目にかかる幅が1~1.5ミリ程度なら、ぱっちりとした目に見えます」

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