「冬は温かい甘酒を飲みたいものですが、温めるのは60度くらいまでにしましょう」(中川たまさん)
「冬は温かい甘酒を飲みたいものですが、温めるのは60度くらいまでにしましょう」(中川たまさん)
甘酒のレシピ(右)/塩麹のレシピ (レシピ作成・中川たま)
甘酒のレシピ(右)/塩麹のレシピ (レシピ作成・中川たま)

 免疫力アップには、腸内環境を健全な状態に保つことが欠かせない。腸には体中の免疫細胞の約7割が集まっているからだ。腸内環境を整えるには、善玉菌を増やす発酵食品が最適。日々の食事に取り入れるためにも手作りしたいところだ。「甘酒」と「塩麹」の作り方を解説しよう。

【手作りにトライ!甘酒と塩麹のレシピはこちら】

*  *  *

 甘酒と塩麹の作り方を教えてくれたのは、料理研究家の中川たまさんだ。

「甘酒は炊飯器で作る方も多いと思いますが、私は保温ポットで作っています」

 保温ポットひとつで作れるのなら、これはかなり気軽に挑戦できそうだ。

「私はお米のつぶつぶが好きなので、水と米麹にごはんも少し入れます。まず水とごはんでおかゆを作り、米麹を加えます。それを保温ポットに入れて一晩おけばできあがりです。とても簡単ですよ」

 甘酒の甘みは発酵によって生まれた自然な甘みなので、中川さんはよく“おやつ”がわりにすると言う。

「甘酒に少しレモン汁を混ぜて、凍らせるんです。夏は夏バテ防止にいいですし、冬は冬でお風呂上がりに食べて、一日の疲労回復に。もちろん凍らせたりせずに、そのまま飲んでもおいしいです」

 塩麹は米麹と塩と水を混ぜて、発酵させるだけ。

「手作りの塩麹は、手作り味噌と一緒でやは“塩加減”を自分で好きに変えられるところがいいと思います。ちょっと身体がバテ気味なときは、やはり塩分のきつくないあっさりした食事を心がけたいですよね。そんなときは混ぜる塩を控えめにした『甘口塩麹』を作るようにしましょう」

 そして暑い時期になってきたら、汗をかいて塩分やミネラルが失われた分、きちんと補給することが必要なので、「そんなときは、今度は混ぜる塩を多めにした『辛口塩麹』を作るようにしましょう」。

 材料を混ぜ合わせた塩麹は、日の当たらない場所に1週間から10日間くらいおいて発酵させる。大切なのは1日1回はかき混ぜること。初めのうちは塩味がきつく、さらさらした状態だが、日がたつと共にトロトロした状態に変わってくる。そうしたら冷蔵庫保存に切り替える。

次のページ