活動休止まで、約2年間。ファンに共通するのは、心の準備をする時間をくれたことへの感謝の思いだ。

「いつまでも存在し続ける5人組だと思っていただけに、2年後の『終わります』という瞬間はまったくイメージできませんが、まだ2年もある、と言い聞かせています」(Aさん)

「ファンへの“準備期間”を作ってくれた嵐。すごく、“らしいな”と感じました。今年は発表されているドームツアーに可能な限り参加したい。あの5人が前向きに進んでいくというのであれば、こちらも全力でついていくだけです」(Cさん)

「会見を見て、大野くんを活動休止に思いとどまらせたのは、嵐5人の絆があってこそと、決意を前向きにとらえることができました。特に『news zero』で櫻井くんが『復活はありますよ』と明言してくれたことが、ここから2年間、嵐と一緒に楽しもうという思いを強くさせてくれた。親子でコンサートや番組協力(出演する番組等を観覧するファンクラブ向けのサービス)への積極的な参加や、聖地巡礼もして楽しみたいです」(Bさん)

 嵐には、世代にかかわらず、親子でともに応援するファンも多い。現代思想学者で明治大学非常勤講師の関修さんは、こう分析する。

「息子だったり恋人だったりクラスメートだったり。世代を超えたファンの理想でいてくれることが嵐の大きな特徴。なかでも自然体な大野くんや相葉くんのような存在が、嵐の最大の武器。ファンがその魅力を理解していたからこそ、あれだけの人気グループに成長できたのだと思います」

 活動休止は、嵐を見つめ直す期間になる、と関さん。

「いろいろな意味で40歳くらいが男性アイドルのひとつのターニングポイントだと思います。ここで一回休止することは、メンバーそれぞれが、『嵐』という看板のない自分自身を見つめ直すことのできる時間にもなるでしょう。そんななかで、ファンのみなさんと、『これからの嵐』を作っていくための2年間を提示した。ファンもメンバーも、この先の期間で成長し、活動再開した時にはより大きなグループになっている。それを期待したいですね」

(本誌取材班)

週刊朝日  2019年2月15日号