元貴乃花親方 (c)朝日新聞社
元貴乃花親方 (c)朝日新聞社
杉本彩さん (c)朝日新聞社
杉本彩さん (c)朝日新聞社
現有議席/参院選予測 (週刊朝日 2019年2月15日号より)
現有議席/参院選予測 (週刊朝日 2019年2月15日号より)

 今夏に行なわれる参院選。政治ジャーナリストの角谷浩一氏と政治ジャーナリストの野上忠興氏に自民党の席数を予測してもらうと自民は苦戦という結果に。

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 では参院選の票は実際、どう動くのか。45ある選挙区の中から、注目の1人区を分析していく──。

 まずは東北地方の中から山形選挙区。

「ここは野党で統一候補を出す方向で、無所属の舟山康江参院議員が調整していますが、人材不足のため難航しているようです」(野上氏)

 前回の16年の参院選では舟山氏が無所属で出馬し、34万票を獲得し、自民党候補に12万票もの差をつけたが、17年の衆院選では、選挙区の得票数が全野党27万票vs.自民党31万票と逆転された。

「自民党は選挙区では31万票でしたが、比例では20万票でした。公明は比例で7万票を獲得しています。選挙区は自民へ、比例は公明へという選挙協力が効いた結果です。今回の参院選では、公明票が野党に流れる『隠れ公明票』も、念頭に見ていく必要があるでしょう」(野上氏)

 自民党の「警戒区」になっている愛媛選挙区。野上氏と角谷氏では印が自民と野党統一候補に割れた。

「自民党が世論調査をかけても、地元の南海放送の元アナウンサーで、知名度抜群の元衆議院議員の永江孝子さんに勝てないという数字が出てしまったので、タレントのらくさぶろうさんを擁立した」(愛媛県政界関係者)

 全国に複数区は13ある。その中でも、大注目の東京。前回選挙で定数が一つ増え、6議席を争うことになった。そんな中、注目されるのは塩村文夏元東京都議だ。塩村氏は次期衆院選で国民公認で広島3区から立候補することが内定していたが、1月25日に国民に離党届を出し、立憲から参院選に立候補を表明するというドンデン返しに。

 選挙プランナーの三浦博史氏はこう批判する。

「立憲が国民にいる塩村さんを、東京で公認したことはまずかった。さらに、塩村さんは何かと話題が多い人。果たして立憲はきちんと身体検査をしているのか、疑問です」

 大阪も定数4人で、激戦区の中の激戦区だ。横一線で誰が選ばれるのか予断を許さない。

 自民党が柳本顕元大阪市議と太田房江元大阪府知事の2人、立憲がテレビでおなじみの亀石倫子弁護士、国民がにしゃんた氏、共産党が現職の辰巳孝太郎氏をそれぞれ擁立。維新は現職の東徹氏を公認し、もう一人擁立という情報もある。

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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