ということは、僕らが子供の頃は新しい仮面ライダーが始まると、過去の仮面ライダーのおもちゃが急に古く感じたりしましたが、それがないんです。子供にとってはすべてが今。だからトイザらスにも、過去のライダーの人形がたくさん置いてありますが、子供にとってはすべてが並列。

 これってすごいビジネスだなと。一度生み出した物は過去になることによって、売れなくなっていくものですが、ネットで見られると、それがなくなっていく。

 しかも公式でやられるとなおさら。これってスゴいですよね。

 このやり方を見ていて思う。過去の日本のバラエティーも音楽とかプロダクションとかいろんな理由があるのはわかりますが、なんとかそれをクリアして、公式でYouTubeでアップできる日がくれば、過去の物が過去じゃなくなるんだよなと。そんな日が来ることを願う。ちなみに、仮面ライダージオウ。過去のシリーズが終わったと思ったら、今度は未来からライダーが来ました!! もちろん新商品も発売!

週刊朝日  2019年2月1日号

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鈴木おさむ

鈴木おさむ

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。

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