復活なるか? 高梨沙羅 (c)朝日新聞社
復活なるか? 高梨沙羅 (c)朝日新聞社

 ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ女子は19日、山形・クラレ蔵王シャンツェで団体第1戦が行われ、高梨沙羅(クラレ)率いる日本チームは、768.3点で3位に終わり、W杯3連勝はならなかった。

 18日に行われた個人戦でも2位となり、久しぶりに表彰台に上った高梨だが、平昌オリンピック銅メダル以降、今季のW杯の表彰台は2位が2度、3位が2度で優勝はまだない。

 これまでW杯通算最多記録の55勝だが、無類の強さを誇ったときほどの強さが見られなくなっている。前週の札幌・大倉山でのW杯では今季ワーストとなる11位と8位だった。

 なぜ高梨はここまで勝てなくなってきているのか。スポーツライターの折山淑美さんは技術面の不調と海外勢のレベルアップをあげる。

「去年から助走で悩んでいるところがあり、ガツーンと一発で飛び出せないというのがあるようです。もともと体が小さくて、スピードにしっかり乗っていないというのもある。また、去年くらいから外国勢が急に力をつけてきて、平昌五輪でメダルを獲得したマーレン・ルンビ(ノルウェー)とかカタリナ・アルトハウス(ドイツ)らは体も大きいし、滑りも技術もしっかりしているのに加えパワーもある。体も変わるので、高梨が何年もトップで居続けられていたことが奇跡」

 スポーツライターの小林幸帆さんは、海外勢のレベルアップの背景には、強豪国の一貫した強化があると指摘する。

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