「おばさんデカ」で共演していた俳優の布川敏和さんは本誌に、こう語った。

「一度終わった『おばさんデカ』でしたが、17年に10年ぶりに復活しました。市原さんはあまり体調は良くなく、撮影も毎日ではなくて、1日やったら2~3日お休みという感じでした。これまで10数年間、一緒にコンビを組ませていただき、ありがとう、お疲れさまと言いたいです」

 市原さんの最後の仕事は昨年12月25日に収録したNHK「日本眠いい昔ばなし」のナレーションとなった。

「何というか。おばと話しているといつも、ふっとこちらが我に帰れるような気持ちになりました。うまく暗示してくれるから、あ、そうかと気づかせてくれた。稽古は本番より好きだった。一人で台本を作って勉強していました」(前出の久保さん)

 夫の塩見さんは山奥のお寺にある樹木葬で眠る。市原さんもその隣に眠ることになる予定だ。(本誌/上田耕司)

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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