平成で消えた名品50 【おもちゃ】 (週刊朝日 2019年1月25日号より)
平成で消えた名品50 【おもちゃ】 (週刊朝日 2019年1月25日号より)
平成で消えた名品50 【電子機器・メディア】 (週刊朝日 2019年1月25日号より)
平成で消えた名品50 【電子機器・メディア】 (週刊朝日 2019年1月25日号より)
平成で消えた名品50 【お菓子・ドリンク・その他】 (週刊朝日 2019年1月25日号より)
平成で消えた名品50 【お菓子・ドリンク・その他】 (週刊朝日 2019年1月25日号より)

 昭和や平成時代を彩った数々の名品や関連企業が消え始めている。背景には何があるのか、専門家が分析する。

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PR会社・ビルコムの早川くらら氏は今ではテレビまでがスマホにのみ込まれ、消費の形が大きく変化したと分析する。

「平成の途中までは、お茶の間でテレビを見る、寝室で寝るといった形で、行動と空間がリンクしていた。しかし、テレビは若者の前から消え、どこでも動画が見られるスマホ端末が優位になっているため、大衆消費から個別消費が好まれるようになった。皆で見ていたテレビのニュースは、今やそれぞれの携帯電話で興味のあるニュースだけ表示されるようになり、皆が同じものを買うのではなく、個別のカスタマイズ性が高い製品も増えた。そこでしか買えないのが一般的だった昭和に比べ、平成は、Amazonをはじめとするインターネット上の店舗が増え、空間に依存する実店舗は減少。移動中に欲しいものを買うのが一般的になった」

 おもちゃメーカーで働く女性は商品が消えていく背景をこう語る。

「おもちゃはサイズが大きいのに、商品自体が安いことがよくある。そうなると、利益が出ない。さらには、配送コストが高いと、小さい店は取り扱いをやめてしまう。おもちゃメーカーは、お店の前におもちゃの問屋に卸しますが、無駄にパッケージが大きいものは問屋から渋られ、買ってもらえなくなっている。そうして流通せず、消えた商品も多い」

 こうしてホッピングなど大型のおもちゃは消えていった。博報堂生活総合研究所の夏山明美氏もおもちゃなどモノが売れなくなった要因は、スマホの普及にもあると指摘する。

「子供たちの研究を去年やったんですが、子供もインターネット中心。ゲームにしても漫画にしても、無料でコンテンツを楽しめるのが今の時代の当たり前。家のテレビでYouTubeも見れる。インターネット上には、昔のものも含めて、莫大なアーカイブがあるので、流行は追わなくなってきている」

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