関、五木田両氏の作文全文を紹介する――。

 「私と週刊朝日」優秀賞/関 次子

 毎週木曜日、午後1時30分前後。遠くからバイクの排気音が聞こえる。やがて、我が家の門扉の前にピタリと停まる。(ガタゴソ、カタン。)
「お待たせ。」と、言っているかどうか分からないが、「週刊朝日」が届く。

 私は、「待っていたわよ。」と言いながら郵便受けに向かう。そして喜び勇んで聴き始める。

 音声デイジー版になって10年。カセットテープの頃から聴いています。毎週、ほぼ全文10時間超とのことですが、およそ8時間は聴いていると思います。

 我が家から新聞が消えて数十年、私の目の前からテレビが消えて5年程。したがって、情報といえば「週刊朝日」と「ラジオ」、「音訳書」となりました。

 コラムについて、田原総一朗さんをはじめとし、数名の方の記事を参考に、社会のこと政治、経済、人工知能、IT、口を開けばネット、ネット。おかげで、世界が随分身近になったような気がします。しかし、目覚ましい進化ですが、いったいどこまで行ってしまうのか、苦笑いしながら足踏みをしている私がいます。

 室井佑月さん。「そんなにはっきり言って大丈夫なの?」と、見えない目で周りをキョロキョロ。そう言いながらも「そうよ、良く言った。」と同時にパチパチと手を叩いてしまいます。

 内館牧子さんは、同県人のよしみで、より真剣に耳を傾けてしまいます。それにしても、今夏甲子園では吉田輝星君をはじめ、金農ナインは良く頑張ってくれました。例年にない猛暑の中、より熱く、思い出に残る平成最後の夏となりました。

 犬ばかばかペットばか。我が家は、今は事情があってペットは飼えないのですが、幼い頃、気がつけば犬と暮らす生活でしたので、このコーナーにて随分と癒やされています。

 近頃、「人生百年時代」とのことで、高齢者に関する記事が多く掲載されています。高齢者施設、おひとり様生活、老後資金、墓地等々。人頼みではなく、自分でやらなければならないことは何か、と早速アルバム処分、バリアフリー、墓地購入。気力・体力・視力があるうちにと、ぼちぼち終活をしています。

次のページ
週刊朝日を“全文音訳”して視覚障害者へ提供! ボランティア奮闘40余年