パ・リーグはソフトバンクに穴は見当たらない。大きな戦力を生かす術を工藤監督が知っているし、今年も本命は揺るがないだろう。西武は広島同様に浅村の穴をどう全員でカバーするか……といきたいところだが、エースの菊池が抜ける。二つの穴を埋めるには、どうしても新戦力の台頭がほしい。日本ハムは清宮の2年目に期待。今季大ブレークした巨人の岡本のように、一気に才能を開花させる可能性がある。浅村を補強した楽天、そしてロッテあたりが台風の目となれるか。1強と予想されるソフトバンクを倒すには他5球団の善戦が不可欠だ。

 まずは2月のキャンプ。どれだけ活気ある日々を送れるか。毎年指摘しているが、キャンプの声、活気を見ることで、今シーズンへのチームとしての強い思いを感じることができる。

 1軍登録枠が28人から29人となった。ベンチ入りできる25人に増減はないが、この1枠増を有効活用して選手を入れ替えられる。どう使うのか。その戦略も楽しみになる。

週刊朝日  2019年1月18日号

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東尾修

東尾修

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝。

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