「彼は今のところ、憲法、外交、安全保障についてあまり発言していない。たとえば、憲法9条についてどう考えるか。弱点というよりも、そういったスタンスが明確になることが宰相になる時に大事なポイントになるかもしれないね」

 進次郎氏は19年1月にも、党の若手の衆議院議員らと、「近現代史勉強会」(仮称)を立ち上げる予定。過去の政治家からリーダーの指導力や政策立案などを学ぶ狙いがあるようだ。

「政治が変わっていくためには、小泉さんだけではなく、若手議員達の塊ができることが大事。『お前たち頑張れよ』と励ますベテラン議員も必要だと思います」

 石破氏は次も総理を狙うのか。

「私は何がなんでも自分がやりたいということではない。総理総裁になることに意義があるのではなくて、なって日本をどうするのかということだろう」

 気が早いかもしれないが、進次郎氏は次の総裁選でライバルになる人かもしれない。

「なるかな、どうかな、それはわかりません。小泉さんはいつか担う人です、ということしか言えません」

 総裁選では竹下派会長の竹下亘前総務会長が石破支持を表明。竹下派参議院議員も石破氏に投票を表明した。その後、竹下派との関係はどうか。

「何も関係は変わりません。竹下派の参院議員の皆さんは一生懸命やってくれた。だから、来年夏の参院選では候補者になる皆さんの応援に回りたい」

 安倍政権も2018年12月で満6年となった。「安倍1強」「長期政権のおごり」と様々な批判がある。

「与党が大政翼賛会のようになってしまっては、自浄作用が働かなくなる。野党が分裂状態でエネルギーを内ゲバに使っているので、与党は痛くもかゆくもない。だから、与党の中で野党のように、本当にこれでいいのか、とモノが言える勢力が必要だと私は思っています」

 総裁選の激闘で、「体に疲れはまだ残っている」という。2019年元旦は地元の鳥取県で迎えるという。

「総裁選では鳥取県で、私への得票率は95%というすごい数字でしたから、地元の人達に感謝を伝えたい。それから、家族と一緒にゆっくりと疲れを癒そうかなと思っています。娘達は一緒にいてくれるかわかりませんがね。議員になって33年になりますが、ずっと私を支えてくれている妻に33年分のありがとうの思いを伝えられたらいいなと思っています」

(本誌・上田耕司)

※週刊朝日オンライン限定記事