アカデミー賞の才能が結集! 大海原に漕ぎ出す男の夢を描いた感動の実話が公開

週刊朝日
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「喜望峰の風に乗せて」が全国で公開される。監督は天才物理学者とその妻の愛を描いた「博士と彼女のセオリー」がアカデミー賞作品賞にノミネートされたマーシュ。「英国王のスピーチ」で同賞に輝くファースと、「ナイロビの蜂」で受賞したワイズの共演も話題。

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■過酷な海原に乗り出した男の夢の果て

 1968年のイギリス。単独で海に出て、どこにも寄港せず世界一周を果たすという過酷なヨットレースが開催される。そこに、ビジネスマンのドナルド・クローハースト(コリン・ファース)が名乗りを上げる。アマチュアの果敢な挑戦にスポンサーも現れ、ドナルドは妻クレア(レイチェル・ワイズ)や息子たちに見守られながら出発する。

 だが、彼を待っていたのは、厳しい自然と耐えがたい孤独だった。さらにヨットのあちこちが故障し、日に日に遅れをとってしまう。追いつめられたドナルドは、嘘の報告をする。それが「新記録だ!」と新聞に書き立てられ、一躍注目されることに。ドナルドの真の旅はそこからが始まりだった……。

 本作に対する映画評論家らの意見は?(★4つで満点)

■渡辺祥子(映画評論家)
評価:★★★ なかなかGOOD!
適当、ほどほど、が通用しない大海原に準備不足で乗り出し、押し寄せる想定外のことに悪戦苦闘のアマチュアのヨットマン。実話がモデルだが冒険野郎が失敗しちゃった、のではなく家族の生活がかかっているのがせつない。

■大場正明(映画評論家)
評価:★★★ なかなかGOOD!
実話の空白の部分を想像力で補い、板挟み状態になった主人公の葛藤や狂気をリアルに描き出している。ここまで深刻ではないが、彼のような心境に陥る可能性は誰にでもあり、自分だったらと考えずにはいられなくなる。

■LiLiCo(映画コメンテーター)
評価:★★★ なかなかGOOD!
この家族を見てると心が痛くなる。何かをやり遂げようと頑張る父親と信じて見守る妻。憧れの存在として見ている子どもたちの前で父は強がるがこの結末。妻の最後の言葉が沁みます。船酔いしながらも家族愛に感動。

■わたなべりんたろう(映画ライター)
評価:★★★ なかなかGOOD!
最近はコメディーの印象も強くなってきたコリン・ファースが本来の実力を発揮して、暗く絶望的な孤独な状況の実話ドラマを牽引していく。監督の手腕は見事だが主人公にどこまで共感できるかが今作の評価の分かれ目か。

(構成/長沢明[+code])

週刊朝日  2019年1月4日号‐11日合併号

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