消費増税で「所得が年間150万円減る」 藤井聡教授が警鐘 (2/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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消費増税で「所得が年間150万円減る」 藤井聡教授が警鐘

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亀井洋志週刊朝日
藤井聡(ふじい・さとし)/1968年、奈良県生まれ。京都大学工学部卒。同大学助教授、東京工業大学教授などを経て、京都大学大学院工学研究科教授。専門は公共政策論。近著に『「10%消費税」が日本経済を破壊する』(晶文社刊)(撮影/門間新弥)

藤井聡(ふじい・さとし)/1968年、奈良県生まれ。京都大学工学部卒。同大学助教授、東京工業大学教授などを経て、京都大学大学院工学研究科教授。専門は公共政策論。近著に『「10%消費税」が日本経済を破壊する』(晶文社刊)(撮影/門間新弥)

(週刊朝日 2019年1月4-11日合併号より)

(週刊朝日 2019年1月4-11日合併号より)

(週刊朝日 2019年1月4-11日合併号より)

(週刊朝日 2019年1月4-11日合併号より)

──現在、景気は改善傾向にあり、消費増税支持派は増税のチャンスというが。

「経済が成長しているように感じるのは、14年の増税前から輸出が約15兆円も伸びたからです。実に国民1人あたり12万円の経済効果です。その輸出の伸びがない場合、むしろわが国のGDP(国内総生産)は、実質値で3兆円縮小していたであろうと推計されています。いまの成長は単なる“他力本願”だったわけです。なお、19年以降は外需の伸びが期待できないどころか、ほぼ間違いなく縮小していくと見込まれています。

 一方、仮に14年に消費増税をしておらず、それまでの勢い(年7兆円)で成長していたとすれば、563兆円になっていたと推計されます。これはいまの532兆円(18年7~9月期)よりも約30兆円も高い」

──これまでの消費増税で我々の暮らしも、国も貧しくなった?

「日本はもはや、世界の中で経済大国としての地位を失っています。日本経済の世界におけるシェアは、1995年は17.5%を占め、トップの米国の24.6%に肉薄していた。ところが20年後の15年は、3分の1の5.9%まで凋落(ちょうらく)しました。

 代わって台頭したのが中国で、2.4%から15.0%まで拡大しています。この20年間の経済成長率は(名目値のドル建てで)世界平均は139%。1位のカタールは1968%、2位の中国は1414%と発展がめざましいが、唯一、日本だけがマイナス20%。日本は先進国ですらなくなり、急速に衰退し続ける“衰退途上国”へと転落してしまったのです。

 経済成長のメインエンジンである消費が冷え込み、景気が悪化すれば税収も減ってしまう。将来の社会保障費の財源確保もかえって困難になります。こうして消費増税のせいで財政基盤が逆に弱体化するのです」

──政府は「リーマン・ショック級の出来事がない限り、消費税率を引き上げる」と明言しているが。

「リーマン・ショックはいつ起きても不思議ではありません。例えば“2019年問題”というのがあり、民間の研究機関・大和総研が衝撃的なリポートを発表しています。19年に予想される景気下落圧力がリーマン・ショック級になる見込みがあるというのです。


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