今は第7次ワインブーム! 感染症屋が語る「経済成長」と「ワイン」の関係性とは? (2/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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今は第7次ワインブーム! 感染症屋が語る「経済成長」と「ワイン」の関係性とは?

連載「ワインは毒か、それとも薬か」

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岩田健太郎週刊朝日#ライフ
岩田健太郎(いわた・けんたろう)/1971年、島根県生まれ。島根医科大学(現島根大学)卒業。神戸大学医学研究科感染治療学分野教授、神戸大学医学部附属病院感染症内科診療科長。沖縄、米国、中国などでの勤務を経て現職。専門は感染症など。微生物から派生して発酵、さらにはワインへ、というのはただの言い訳なワイン・ラバー。日本ソムリエ協会認定シニア・ワインエキスパート。共著に『もやしもんと感染症屋の気になる菌辞典』など

岩田健太郎(いわた・けんたろう)/1971年、島根県生まれ。島根医科大学(現島根大学)卒業。神戸大学医学研究科感染治療学分野教授、神戸大学医学部附属病院感染症内科診療科長。沖縄、米国、中国などでの勤務を経て現職。専門は感染症など。微生物から派生して発酵、さらにはワインへ、というのはただの言い訳なワイン・ラバー。日本ソムリエ協会認定シニア・ワインエキスパート。共著に『もやしもんと感染症屋の気になる菌辞典』など

経済成長を遂げた中国では再度、ワインブームが起きている。日本でも、経済成長のさなかに何度か起きていたことは、知っているだろう(写真:getty images)

経済成長を遂げた中国では再度、ワインブームが起きている。日本でも、経済成長のさなかに何度か起きていたことは、知っているだろう(写真:getty images)

■水やハチミツでワインを割り、酔っぱらうことを防いでいた

 さて、古代エジプトの話をしよう。この地でのワインは、金持ちと聖職者のための贅沢品だった。飲まれるのは、もっぱら宴会のときだったそうだ。庶民の飲み物はビールだった。ビールの歴史も古いのだ。
 
 最初は「澱(おり)」がそのままの「にごり酒」だったと思われるワインだが、紀元前1600~1500年くらいに濾過(ろか)の技術がうまれ、濁りのないワインができた。

 これが、当時繁栄していたギリシャにもたらされる。

 持ち込んだのはフェニキア人の商人だったとか。ギリシャではその後、ブドウやオリーブの栽培が盛んになった。今もギリシャでは、ワイン造りもオリーブオイルづくりも盛んだ。
 
 当時のワインは水割りか、ハチミツなどと合わせてカクテルとして飲んでいた。甘い飲料だったのだ。ちなみに、水で薄めたのは酔っ払わないようにして楽しむためだったのだとか。ギリシャ・ローマ時代、ワインはアンフォラと呼ばれる取っ手が二つ付いた土器に入れていた。大英博物館の展示などでよく見る、あれだ。
 
 さて、ワインを飲んで酔っ払って暴れたみたいな事件は往時にもあり、古代バビロニア時代のハムラビ法典では飲酒を規制していたそうだ。酒の神様として有名な古代オリエントのデュオニソス、エジプトのオシリス、ギリシャのディオニュソス、ローマのバッカスは酒の悪徳を戒めるために創造された神であるという説がある。
 
 中国でも青銅器時代にはワインが造られていたそうだ。中国というとコメを原料にした紹興酒や白酒が有名だが、中国にはブドウ酒(ワイン)の歴史もあったのだ。ちょっと意外だが、よくよく考えてみると、あれだけの大国であればワインの歴史がなかったと考えるほうが、むしろ不自然かもしれない。
 
 近年、経済成長を遂げた中国では再度ワインブームが起きている。高級ワインの多くは中国に運ばれ、消費されている。フランス、オーストラリア、スペインなどからの輸入が多いそうだ。


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