今回のゴーン逮捕は、日本にとっても大きな転換点だと私は思いたい。だいたい『CEO(最高経営責任者)』なんて言葉、いつの間にか「知ってて当然」みたいになっていますが、水商売の世界では経営者だろうと役員顧問だろうと、みんな呼び名は『社長さん』と昔から決まっています。そもそも日本で通用するアルファベット3文字は『GHQ』と『BCG』と『PTA』だけだったはずです。百歩譲って『ATM』と『AKB』も認めましょう。それが今やTOBだのTPPだのLGBT(4文字ですが)だの、もう何て有り様! ただ欧米風にお洒落ぶっていてももうダメなのです。これからは日本独自のグローバル化を見つけていかないと。とりあえずアルファベットを減らしません? 『JAL』や『NTT』や『NHK』はいいとして、『JRA(日本中央競馬会)』はわざわざアルファベット表記の必要はないかと。あと『UFJ(現・三菱UFJ)』もいまだに意味が分かりません。ちなみに『DHC』は『大学翻訳センター』の略です。

※週刊朝日2018年12月7日号

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ミッツ・マングローブ

ミッツ・マングローブ

ミッツ・マングローブ/1975年、横浜市生まれ。慶應義塾大学卒業後、英国留学を経て2000年にドラァグクイーンとしてデビュー。現在「スポーツ酒場~語り亭~」「5時に夢中!」などのテレビ番組に出演中。音楽ユニット「星屑スキャット」としても活動する

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