「『ガラスの十代』じゃなくて、『キセキの四十代』になれるように」
元光GENJIのメンバー・大沢樹生(49)は、かつての大ヒット曲のタイトルになぞらえ、笑った。
12月30日、船木誠勝、服部健太と3人タッグを組み、プロレスラーとしてリングに上がる。光GENJI脱退後は俳優、ミュージシャン、映画監督として活躍する大沢にとってプロレスの世界は、小学生の頃からの憧れ、夢だったという。
「親父が後楽園ホールのあるビルの1階でうなぎ屋をやっていたので、お店から裏の階段を上がって、よく試合を見ていたんです。愛読書は『週刊プロレス』と『ゴング』。ファンクス兄弟、マスカラス兄弟、スタン・ハンセン、ブルーザー・ブロディ、アンドレ・ザ・ジャイアント……外国人レスラーが好きでしたね。大仁田厚さんや越中詩郎さんがまだ若手で、殺到するファンをさばいたりしていました」
少年時代の思いが、現実のものとなった。
「小さいころの夢なんて、そうそうかなうものではないですからね。格闘技は観戦ばかりで経験もなく迷いもありましたが、一度きりの人生、夢をかなえるチャンスだなと思って」
10月1日からトレーニングを開始した。
「試合までの3カ月という短期間でどこまで仕上げられるかは未知数ですが、トレーニングをすること自体は非常に好きなので、楽しんでます。10代、20代のバリバリ歌って踊っている感じとはまた違うと思いますが、けっこう動けている実感もあり、年相応のプロレスができるんじゃないかなと思います」
試合に向けの身体づくりは、思うようにはいかないという。
「トレーニングすることで、逆にしぼれてきちゃうんですね。レスラー体形でなく、ボクサー体形になってしまう(笑)」
プロレスラー・大沢樹生は、どのようなレスラーとしてファンの前に現れるのだろうか。
「ファイティングスタイルもまだ決まっていないんです。けんかではなくルールがあるものですし、最低限のことは身に着けてリングに上がらないと、船木さんはじめ、プロレスラーの方々に失礼にあたらないようにしないと」