「過去問を時間どおりにやるのは理想ですが、それでは挫折します。例えば算数全6問を解くために60分を割くのは無理でも、1問を10分で解く時間はある。そうやって、学校と塾の残りの時間でこなしていくのが現実的です」

 同じ問題でも、解く時間を短くするなどして、つまずかないでできるようになるまで繰り返しやるべきだという。三男の場合、過去19年分の過去問を4回解いたそうだ。

「この時期からでも、10年分を2回やることは可能です。『そんなにやる必要あるの?』と思うかもしれませんが、実力を100%発揮できないのが受験です。3回受けても3回合格するように実力をつけるべきだと塾で言われましたが、その覚悟は必要だと思います」

 過去問は、問題集のかたちのままではなく、コピーして、クリアファイルに入れて準備しておく。やるべき量を目に見えるようにしておくのも大事だ。

「それを見て『これをやったら合格に近づくんだ』と思えば、頑張れます」

(7)願書はすぐに出す。縁起の良い日を選んでいる場合ではない

 最後に、願書の出し方についてアドバイス。ゲン担ぎで大安吉日を選んで出願する親は多い。一方、佐藤さんは、すべて受け付け初日に出してきた。

「願書は1日目に出して。仏滅でもいいんです。万が一、自分やほかの子どもがインフルエンザになったり、土日をはさんだりしたらあっという間に締め切りになってしまいます。出願期間は意外と短いので要注意」

 中学受験は親子の二人三脚。備えあれば憂いなし。今日からさっそく取り入れてみよう。(本誌・鎌田倫子)

週刊朝日  2018年12月7日号