準難関私立大、主要私立大の志望動向はどうか。

「昨年よりも増えている大学もありますが、準難関私立も敬遠傾向です。特に減っている日大は、大学をとりまく昨今の環境の影響でしょう。主要私立大は、摂南大を除き、軒並み増えています。9月の模試の結果では難関大敬遠の安全志向が見られます」(駿台・石原部長)

 模試の志望校は8校しか記載できないが、入学定員管理の厳格化で入試が厳しくなってからは、センター利用入試を含め、10校以上受験する傾向にある。

「難関大敬遠の傾向はチャンスだと思い、ぜひ志望校としてチャレンジしてほしいですね」(同)

 8月に実施した第2回河合塾全統マーク模試も、同じような結果だ。前出の河合塾・富沢部長がこう読み解き、受験生にアドバイスを送る。

「難関私立大を敬遠する傾向にあります。ですから、あきらめずに難関私立大にチャレンジしてほしいですね。私立大入試の厳しさは19年も続くと思いますが、青山学院大明治大、中央大、立命館大など18年の入学定員充足率が低い大学では合格者が増えると思います。ですから、極端な警戒心はなくしてほしい。志望校から安全校までバランスのいい受験校を選び、センター利用入試もうまく使いましょう」

 19年入試も私立大、特に私大文系は厳しい入試になりそうだが、合格者が増えそうな大学もあるため、受験校を幅広く選択することがポイントだ。「絶対に浪人したくない!」と思っている受験生は、安全校をしっかりと受けておきたい。まもなく受験シーズンを迎える。健康を維持しながら、受験勉強の追い込みに入っていこう。(庄村敦子)

※週刊朝日2018年12月7日号