日産のゴーン逮捕の余波「東京地検の捜査で日仏外交問題に?」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

日産のゴーン逮捕の余波「東京地検の捜査で日仏外交問題に?」

浅井秀樹週刊朝日
カルロス・ゴーン氏(c)朝日新聞社

カルロス・ゴーン氏(c)朝日新聞社

東京商工リサーチ調べ

東京商工リサーチ調べ

 仏ルノーは日産の株式43%、日産もルノーの株式15%を保有し合っており、ゴーン会長は三菱自動車も含めた3社連合の最高経営責任者(CEO)という立場にもある。自動車調査会社のカノラマジャパンの宮尾健代表はこう話している。

「日産という会社はグローバルアライアンスのなかにある。ルノーの幹部が今回のことを知っていたのか、知らなかったのかが大きなポイントになる。ルノーの大株主のフランス政府との関係もある。日産がルノーとの関係を切ることは、客観的に見て、非常に難しい」

 また宮尾氏は今回の問題を受けて、経営陣に日本国籍以外の人が入っているケースで、日本のカルチャーから大きくかけ離れた報酬を得ている役員のいる日本企業に対して「大きなインパクトがある」とみている。

 ゴーン会長は日産の経営再建のため1999年に最高執行責任者(COO)となり、2000年には社長に就任して、事業を抜本的に見直すなど再構築に大ナタを振るい、「コストカッター」と呼ばれた。17年には会長に就いた。16年には燃費不正問題に見舞われた三菱自動車と提携して傘下におさめ、同社の会長にも就任していた。17年度の三菱自動車会長としての役員報酬は2億2700万円。商工リサーチによると、役員報酬開示以降のゴーン会長の累計報酬総額は過去9年で90億円を超える。

 日産自動車が9回で87億8200万円、三菱自動車工業が1回で2億2700万円。過去最高は2017年3月期の10億9800万円で、これは1億円以上の役員報酬を受け取った役員の歴代30位に該当する。年度別で役員報酬がトップだったのは2009年度(2010年3月期)、2010年度(2011年3月期)、2012年度(2013年3月期)の3回だった。

 また日産を巡っては、東京国税局の税務調査を受け、2017年3月期の税務申告でタックスヘイブン(租税回避地)にある子会社をめぐり200億円強の申告漏れが指摘されていたなどと報じられていた。

 日産は「このような事態に至り、株主の皆様をはじめとする関係者に多大なご迷惑とご心配をおかけしますことを、深くおわび申し上げます。早急にガバナンス、企業統治上の問題点の洗い出し、対策を進めて参る所存であります」とのコメントを出している。(本誌・浅井秀樹 多田敏男)


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい