■まさに近未来! 地下10mにある「完全自動化」無人工場


幕張ファーム ベチカ :(千葉県習志野市)

 習志野市の地下には使われない共同溝がある。幕張新都心のインフラ整備用に建造されたが、バブル崩壊で無用の長物となったものだ。そこに無人の植物工場が造られた。この工場では、野菜はセルと呼ばれる240×100×33.6~42.6cmの閉ざされたスペースで栽培される。二酸化炭素濃度などの管理はセル単位で行われるため、工場全体を空調する必要はない。栽培トレイはコンベヤー等によって横移動と縦移動が可能なので、地下で成長した野菜は自動で地上に運び出される。電気代と人件費を最小限に抑えるシステムなのだ。運営する伊東電機は、省エネと自動化を徹底したこのシステムのノウハウを他の事業者に販売もしている。

(取材・文/本誌・菊地武顕)

※週刊朝日 2018年11月23日号