(c)2018 Twentieth Century Fox
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 伝説のバンド「クイーン」の史実に基づいた物語「ボヘミアン・ラプソディ」が全国で公開中だ。監督は「ユージュアル・サスぺクツ」で世界をあっと言わせ、その後「X-MEN」シリーズを大ヒットさせたブライアン・シンガー。蘇った28の名曲は、フレディ自身の歌声が使われ、そのヴォイスは鳥肌が立つほどの感動を呼び起こす。

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■音楽史を変えたフレディの生きざまは

 1970年ロンドン。フレディ・マーキュリー(ラミ・マレック)は、昼は空港で働き、夜はライブハウスに入り浸っていた。ある日、ギタリストのブライアン・メイ(グウィリム・リー)たちのバンドのボーカルが脱退したことを知り、自らを売り込む。最初は相手にしなかった彼らも、突然歌いだしたフレディの歌声に心を奪われてしまう。

 1年後彼らは「クイーン」を結成。個性的なメンバーの革新的な挑戦によって、名曲が次々と生まれていく。やがて世界的大スターとなっていく彼ら。しかし、栄光の陰でメンバーと対立し、孤独を深めていくフレディ。85年、再起を誓った彼らは、20世紀最大の音楽イベント「ライヴ・エイド」に出演するが……。

 本作に対する映画評論家らの意見は?(★4つで満点)

■渡辺祥子(映画評論家)
評価:★★★ なかなかGOOD!
有名な大ヒット曲ばかりなので昔のファンの私にはただ懐かしい。最後のライヴ・エイドのシーンは圧巻だが、ドラマそのものはメリハリに欠けて盛り上がらず、言いたいことが言えずに口ごもる感じが残るのが歯がゆい。

■大場正明(映画評論家)
評価:★★★★ 超オススメ、ぜひ観て
ここまで名曲と演奏をふんだんに盛り込めば、ドラマの部分が少々雑になってもおかしくないが、見事に両立している。ラミを筆頭に4人のキャストがクイーンに成り切り、すべてが集約されるクライマックスは圧巻!

■LiLiCo(映画コメンテーター)
評価:★★★ なかなかGOOD!
マーキュリーはアイデアマン! 観ていて気持ち良かった。スター誕生物語にありがちなクスリに溺れる場面もあまり描かれてないから嫌な気分にならない。クイーンファンでなくても楽しい時間。名曲の誕生に笑えた!

■わたなべりんたろう(映画ライター)
評価:★★★ なかなかGOOD!
曲のできる過程やメンバー公認の演奏シーンなどクイーンの楽曲好きには満足の出来で堪能。テンポ良く進むのでダイジェストのようでもあり深みはそれほどないが、フレディのLGBTの側面もきっちり描かれている。

(構成/長沢明[+code])

※週刊朝日 2018年11月23日号