【からだの変化】

■手が震えたり歩行が小刻みになったりする
手が震える、小股でちょこちょこ歩く、動作が遅くなる、筋肉がこわばる、表情が乏しくなるといった症状はパーキンソン症状と呼ばれ、レビー小体型認知症の特徴的な症状です。一度立ち止まると次の一歩が出にくくなったり、からだのバランスを崩しやすく、ちょっとしたものにつまずいたり転びやすくなったりします。

■まひやしびれが出たりろれつが回らなくなったりする
脳梗塞や脳出血が原因となる血管性認知症の場合、認知機能の低下に加えて、手足のしびれやまひ、歩行障害などの運動障害が出現します。ろれつが回らず、言葉がうまく出てこないことも。脳の血管のどの部分に障害が発生したのかによって、表れる症状は異なります。初期には記憶障害よりもこうした運動障害の症状が目立ちます。

■毎日のようにさまざまなからだの不調を訴える
検査などをしても病気が見つからないのに、くり返し体調不良を訴えることがあります。できていたことができなくなっていく不安を家族や周囲の人にわかってほしくて体調不良を訴える場合も。ただし、実際に体調不良があり、それが認知症の症状を悪化させているケースもあるので注意が必要です。

【監修】
浴風会病院精神科 須貝佑一医師
川崎幸クリニック院長 杉山孝博医師

(文/中寺暁子)

※週刊朝日ムック『60歳からはじめる 認知症予防の新習慣』から