「進学校の母校が嫌い」悩む大学生に人生の先輩が出した答えは? (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「進学校の母校が嫌い」悩む大学生に人生の先輩が出した答えは?

連載「前川喜平の”針路”相談室」

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前川喜平週刊朝日#前川喜平
写真はイメージです (c)朝日新聞社

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 それに、「いい先生」というのは、いま生きている人間とは限りません。僕も、実際に出会った中で恩師と呼べる先生はいないのですが、本の中でたくさんのいい先生と出会い、多くを教わりました。僕が小学生の頃から読んできたのが、仏教と宮沢賢治の本。お釈迦様は常に私の人生の師でした。大学の時にはエーリッヒ・フロム(社会心理学者)や森有正(哲学者)の著作をたくさん読みました。あなたも本を開いてみると、そこに良き先生との出会いがあるかもしれません。

 人生に運や不運はつきもの。過去の不運を嘆いていても仕方がない。あなたはこれから、自分の力で人生を変えていけるし、切り開いていけるんです。過去をクヨクヨしてもいいことは何もありません。人間、今ここにしかいないのですから、ここにある今を100%生きるべきです。

 あなたはせっかく行きたい大学に行けたんだから、キャンパスライフを思いっきりエンジョイすべき。存分に本を読んだり、旅したりすればいい。そうだ、好きな人はいないんですか? 学生時代こそ恋愛したらいいですよ。「恋愛は人生の秘鑰(ひやく=秘密を解く鍵)なり」と明治の文学者、北村透谷も言っています。

 高校の同窓会なんか行く必要ないですよ。私自身、高校時代に悪い思い出はないものの、同窓会には全く出席していません。とにかく、いやな過去はほっといて、今の大学生活を思いっきり楽しんでください。

週刊朝日  2018年11月16日号


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前川喜平

1955年、奈良県生まれ。東京大学法学部卒業後、79年、文部省(現・文部科学省)入省。文部大臣秘書官、初等中等教育局財務課長、官房長、初等中等教育局長、文部科学審議官を経て2016年、文部科学事務次官。17年、同省の天下り問題の責任をとって退官。現在は、自主夜間中学のスタッフとして活動する傍ら、執筆活動などを行う。

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