「それがバレて報道陣に捕まってコメントはしていましたけど、よっぽどマスコミにしゃべるのが嫌なんでしょうね」(前出デスク)

 そんな弟子もいるのに、元貴乃花親方は廃業後、テレビのバラエティー番組に出演して臆することなくしゃべっている……。

 土俵に目を向けてみると秋場所で三役初の勝ち越しを収め、関脇昇進が間近な目標である東小結の貴景勝は移籍先でも部屋頭。

「九州場所の台風の目と言われています。稀勢の里や鶴竜の星勘定を左右するキーマンになりそうだとね」(同)

「貴景勝はもともと淡々としているから影響は少ないでしょう」と言う前出記者は、「ただ……」と言って言葉を続けた。

「貴乃花と千賀ノ浦親方は雰囲気がかなり違います。千賀ノ浦親方は穏やかだから弟子たちもなじみやすいだろうと言われていますが、それで以前のように自分を追い込んだ稽古ができなくなったら番付が落ちていくだけ。大関を狙える貴景勝にとっては今が大事な局面です。貴乃花だったら、ここから先の厳しさを知っているのですが」

 カリスマ親方の元から離れた弟子たちは土俵の上で結果を見せることができるか。(本誌・岸本貞司)

週刊朝日  2018年11月16日号