みんみん 餃子/昭和47年、まだ戦後の闇市の雰囲気が残る東京・吉祥寺のハモニカ横丁に開店した/東京都武蔵野市吉祥寺本町1-1-9、営業時間11:00~21:00、休みなし(撮影/小原雄輝・写真部)
みんみん 餃子/昭和47年、まだ戦後の闇市の雰囲気が残る東京・吉祥寺のハモニカ横丁に開店した/東京都武蔵野市吉祥寺本町1-1-9、営業時間11:00~21:00、休みなし(撮影/小原雄輝・写真部)
餡はほとんどがキャベツとニラ。1個44グラム(店員が勘で作るので多少差がある)と大ぶりながら、胃にもたれず何個でも食べられる。1人前5個470円。おみやげ用生餃子は同460円。冷凍生餃子同470円は4人前から地方発送あり。税込み。(撮影/小原雄輝・写真部)
餡はほとんどがキャベツとニラ。1個44グラム(店員が勘で作るので多少差がある)と大ぶりながら、胃にもたれず何個でも食べられる。1人前5個470円。おみやげ用生餃子は同460円。冷凍生餃子同470円は4人前から地方発送あり。税込み。(撮影/小原雄輝・写真部)

 著名人がその人生において最も記憶に残る食を紹介する連載「人生の晩餐」。今回は俳優・徳井優さんの「みんみん」の「餃子」だ。

【もっちりした皮とたっぷり野菜!「みんみん」の餃子の写真はこちら】

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 吉祥寺に引っ越して23年になります。当時、まだ小さかった子どもが、なかなか野菜を食べない。なんとか食べさせたいと思っていました。

 ある日、街を歩いていたら、

「みんみん」という平仮名の看板が目に入ったんです。優しそうな感じに魅(ひ)かれ店の前まで行ったら、餃子を作っているのが見えたんですよね。指で閉じている様子が上手だし、できあがった形も美しい。そこでおみやげ用生餃子を買ってみました。

 もっちもっちの皮がおいしい。大阪出身で粉もん好きの私は、厚めの皮が気に入りました。餡はほとんど野菜。なのに子どもが喜んで食べるんです。これはいいと、生餃子を買うのが習慣のようになりました。

 焼くのは私の役目。フライパンに間隔をあけて餃子を並べ七分目までお湯に浸す。焼くというより茹でる感じです。頃合いを見てお湯を捨て、ゴマ油を垂らして焦げ目を作るように焼く。店員さんには敵(かな)いませんが、この作り方で香りが高くふっくらとした餃子ができるんです。

(取材・文/菊地武顕)

「みんみん」東京都武蔵野市吉祥寺本町1−1−9/営業時間:11:00~21:00/定休日:なし

週刊朝日  2018年11月9日号