──プライベートの時間がなくても平気?

 いえ、必要です。現場と家の往復だけになるのがイヤなんですよね。チビ(2歳と6歳の女の子)たちが起きてるなら真っすぐ帰ってもいいんですけど、「もう寝てるな」ってときは誰かと飲みに行ったり、ジムに行ったり。どんなに疲れていても、睡眠時間削ってでもどっか行きます。「なんのために働いてるのか」ってことを考えちゃうんですよね。もちろんお芝居が好きっていうのはあるんですけど、「100仕事するなら100遊ばないと」と思っていて。これは昔からですね。仕事も遊びも全力がカッコいい。休みの日も“疲れて寝ちゃって終わり”みたいなことはないです。細かく予定立てたりはしませんが、家族と出かけたりします。

──ジムといえば、田中さんは鍛え上げられた肉体美でも知られています。この先もトレーニングは続けますか?

 本当は鍛えたくないんですよ。重いの持ちたくないし、キツイし(笑)。でも、岡田(准一)君が鍛えるのをやめるまでは、続けようと思っています(*田中さんと岡田さんは映画「図書館戦争」シリーズ《2013年、15年》などで共演。田中さんは岡田さんがきっかけで体を鍛えるようになった)。僕には好きな人や憧れている人がたくさんいて、岡田君にもすごく憧れている。自分とは全然違うし、「岡田君みたいになりたい」とは思っていませんが、「岡田君があんなにトレーニングするってことは、そこには何かがあるんだろう」と思って続けているんですよ。

 じつはこの間も、井浦新さんに「この展覧会行ってきなよ」ってすすめてもらったので、井浦さんが言うんだから何かあるのかもしれない、じゃあ見に行こう、と。結果的に、全然僕にはヒットしなかったんですけど(笑)。でも、これからも、自分が好きな人や憧れている人がやっていることは、ちょっとでもいいから吸収したいなと思っています。

(取材・構成/野村美絵・本誌)

※週刊朝日2018年11月2日号