安田純平さん解放へ 身代金とトルコとカタールとの“密約” (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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安田純平さん解放へ 身代金とトルコとカタールとの“密約”

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今西憲之週刊朝日
安田純平さん (c)朝日新聞社

安田純平さん (c)朝日新聞社

フリージャーナリストの安田純平さんの解放について、取材に応じる安倍晋三首相 (c)朝日新聞社

フリージャーナリストの安田純平さんの解放について、取材に応じる安倍晋三首相 (c)朝日新聞社

 トルコ国境からシリアに潜入し取材中だった、安田純平さん(44)が現地の反体制武装勢力に拘束されてから約3年。昨日夜、菅義偉官房長官が記者会見し、安田さんが解放され、シリア国境に近いトルコ南部アンタキヤの入管施設に保護されたと明かした。

【安田純平さんの解放について、取材に応じる安倍晋三首相】

 外務省職員はすでに現地に到着しており、日本時間の24日午後3時頃、最終的な本人確認を行う予定だ。

 これまで武装勢力から銃を突き付けられた映像が流され、やつれた状況が一方的に動画で流されるばかりで、解決の糸口が見えなかった安田さん。

 今回の解放については、2週間ほど前から「解放されそうだ」との情報が流れていた。

 10月17日午後には、解放された模様との情報が流れ、マスメディアが裏どりに走ったこともあった。安田さんの解放交渉には「官邸のテロ対策の特別チームが日本政府の窓口となって当たっていました。政府が頼ったのが、シリアの隣国、トルコとカタール。菅官房長官が記者会見で、解放の情報がカタールから寄せられたというのは、そのためです」(政府関係者)

 武装勢力との仲介に、トルコの現地人が派遣されていた。そこでは何度も、身代金要求があったという。

「当初の身代金は何十億円とか言ってましたが、時間が経過するにつれ、金額は下がっていった。最後は数億円とも聞かされた。しかし、日本政府は身代金を支払わないという大前提があり、交渉はなかなか進みませんでした」(前出・政府関係者)

 内戦が続いているシリア。今年になって政府軍が優位に立ち、シリア各地で攻撃をかけて制圧。あまりに残虐な空爆、砲撃に国際的非難が高まり、国連安保理でも停戦決議が採択された。政府軍は今年夏には、ほぼシリア全土を手中におさめた。反政府の武装勢力の拠点とされるのが、安田さんが囚われていたイドリブ県。イドリブ県は旧ヌスラ戦線の勢力が強い地域で、同組織は外国人ジャーナリストらを誘拐して身代金を得てきた。そこに総攻撃を政府軍がかけようと計画が進んでいた。

 そこに、ロシアとトルコが会談し、イドリブ県の一部に非武装地帯をつくることで、合意。なんとか、政府軍の総攻撃作戦は止まった。


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