引き出物を郵送で送ることを伝えるカード(ゼクシィ提供)
引き出物を郵送で送ることを伝えるカード(ゼクシィ提供)
ご祝儀の電子決済(ゼクシィ提供)
ご祝儀の電子決済(ゼクシィ提供)

 新郎新婦の華やかな高砂席は消え、引き出物は後日郵送で自宅へ……。情報誌「ゼクシィ」が18日まとめた「結婚トレンド調査2018」で、こんな最新の結婚式事情がわかった。祝儀を事前にカード決済で集めるカップルも現れるなど、結婚式も世相を映す。

【祝儀の事前決済も】挙式披露宴チケットの支払い画面はこちら

 調査を実施したゼクシィの平山彩子さん(首都圏版編集長)は、最近の式の流れとして、席次のフラット化が進んでいると指摘する。

「ゲストが新郎新婦と同じ目線で式を楽しみ、一緒に式をつくっていく。こうした流れから、高砂席の概念も変化しています。かつては一段高いゴージャスなテーブル席でしたが、まず段がなくなってフラットに。次に、テーブルをなくしてソファ席が一般的になりました。さらには、新郎新婦がゲストと同じテーブルに座り、お互いの顔をのぞきながら話すスタイルも増えています」

 トレンド調査によると、披露宴やパーティーを実施した夫婦の2割が、新郎新婦の席を「ひな壇」にしていなかったという。

 かつては、親族が末席に座るのが自然だった。最近は「両親に近くで見守ってほしい」と前方の席にしたり、両家の親が同じテーブルについたり、それぞれの家族の関係次第で親族の席次にも変化があるという。

 平山さんは「しきたり重視から合理性重視へ」も新たなトレンドと指摘する。その典型が、引き出物だ。

 かつては「重いほどよい」とも言われて豪華さが重視されたが、参列者は持ち帰るのが大変だったり、二次会で荷物になったりすることもあった。

 最近は快適さを重視し、披露宴の席上に「引き出物は後日郵送させて頂きます」とカードを置くカップルが増えた。約7人に1人が郵送を選んでいた。

「昨年ごろから時々見られる動きで気になっていて、今回初めて調査データをとりました。今後も広がっていく流れではないでしょうか」(平山さん)

 まだ利用者は少ないが、招待状をメールやSNSで送り、専用サイトで祝儀を事前にカード決済するサービスも生まれているという。

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かつては”派手婚”が人気だったが…