「どうして東京都知事が沖縄知事選で自公候補の応援に行くのでしょうか。都知事としての延命のために、自民党の首脳部にゴマすりをしているのでしょう。沖縄まで行って、その候補が勝てばよかったけど、かえって負けてしまった」

 自民党の首脳とは二階俊博幹事長とも言われる。ゴマをするのはなぜか。それは五輪開催中の2020年7月30日に小池氏の任期満了を迎えることと関係があるようだ。

 都選挙管理委員会によれば、任期が切れる前30日以内に都知事選が行われる。2020年7月30日の、たとえば1年前に前倒しで選挙しても(1)小池氏が再選されれば、小池氏は残された期間(1年間)のみの任期となる。(2)新人が当選すれば、当選した日から4年間の任期となる。つまり、小池氏が当選したのでは、知事選と五輪が同じ時期になることに変わりはない。なので、そもそも立候補しないのがベストというわけだ。

「特例法などで任期を延ばす場合は、国会の議決などが絡んでくる。豊洲市場のオープニングセレモニーを除けば、彼女は最近、目立たなくしていますね。テレビにもなかなか出ようとしない。出るとたたかれると感じているのでしょう。静かにして、知事選の延期をもくろんでいると聞きます」(舛添氏)

 東京五輪まで2年を切った。大イベントを円満に迎えたい小池氏の周辺では新たな波乱が起きるのだろうか。(本誌・上田耕司)

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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