北原みのり「ステレオタイプじゃない称賛を」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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北原みのり「ステレオタイプじゃない称賛を」

連載「ニッポン スッポンポンNEO」

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北原みのり週刊朝日
北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表

北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表

(イラスト/田房永子)

(イラスト/田房永子)

 作家・北原みのり氏の週刊朝日連載「ニッポンスッポンポンNEO」。今回は女性の称賛のされ方について。

【何かと話題の社長や大坂なおみも登場する今週のイラストはこちら】

*  *  *
 最近、会う人会う人に自慢していること。私は、大坂なおみを、見た!

 銀座で服を見ていたら、なおみさんが入ってきたのだ。キャップを深く被っているけれど、一目で分かる強く静かな光。引き締まった身体は圧倒される存在感で、セリーナ・ウィリアムズの横で華奢に見えた人と同一人物には思えない迫力があった。きっとセリーナは山のように大きな人なのだろう。あの試合は、女神と女神が大地を揺らす戦いだったのだろう。今をときめく人の力に私はめろめろになり、身体一つで幾千もの物語を放つ、天才ってこういう人のことをいうのだと、彼女の一挙一動を目で追ってしまった。さらにワクワクしたのが、店員さんたちが「なおみさん、少し前に○○着てた」「今は○○がお好きみたい」と話していたこと。なおみさんはゴージャスなモード系がお好みらしく、ファッション界からも注目されているのだという。

 暴力・パワハラ話が続く日本のスポーツ界にはないゴージャスな自由と、ファッションを楽しむ豊かな喜び。なおみさんがラケットにお金かけてないとか、「我慢」という言葉が美談のように語られるけど、そうじゃない、自由でパワフルな女の子の憧れとしての姿も、もっと知りたいと思う。

 女性の称賛のされ方について、考えさせられることが続く。ノーベル賞を受賞した本庶佑氏の妻、滋子さんだ。10月2日の京都大学での記者会見は、インパクトがあった。「典型的な亭主関白だった」と語る本庶氏の、男としては凡庸な振る舞いに対して、滋子さんはマイクを回されてこう語りだした。


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