岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
撮影/岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
撮影/岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office

 動物写真家・岩合光昭さんが見つけた“いい(こ)”を紹介する「今週の猫」。今回は、スリランカ・ピンナワラの「おそろい猫(にゃん)」です。

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 象の孤児院があることで知られるスリランカ中部の町。川には毎朝、子象や34 歳になるメス象が沐浴に訪れる。体高2メートルを優に超すその巨体の脇を通り、 体高20センチにも満たない黒猫が川へと下りてきた。

 川の石を軽快に跳んでいく猫。パトロールも兼ねているのだろう、あたりを見回しながら中ほどまで来ると、水を飲み、石の上で休息を取る。その佇まいがなぜか象とそっくりで、鼻を付けてやりたくなった。いつも顔を合わせていると振る舞いまで似てくるものかと、ひとり微笑む。

デジタル岩合
http://www.digitaliwago.com/

※週刊朝日2018年10月12日号

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岩合光昭

岩合光昭

岩合光昭(いわごう・みつあき)/1950年生まれ。動物写真家。1980年雑誌「アサヒグラフ」での連載「海からの手紙」で第5回木村伊兵衛写真賞を受賞。1982~84年アフリカ・タンザニアのセレンゲティ国立公園に滞在。このとき撮影した写真集『おきて』が全世界でベストセラーに。1986年ライオンの親子の写真が、米「ナショナルジオグラフィック」誌の表紙に。94年、スノーモンキーの写真で、日本人として唯一、2度目の表紙を飾る。2012年NHK BSプレミアムで「岩合光昭の世界ネコ歩き」のオンエア開始。著書に『日本のねこみち』『世界のねこみち』『岩合光昭写真集 猫にまた旅』『ふるさとのねこ』『ネコを撮る』『ネコへの恋文』など多数。初監督作品となる映画「ねことじいちゃん」のBlu-rayとDVDが発売中。

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