「Rest」は安静。心臓がバクバクするほどの運動時、大きな筋肉の中に流れている血液量は通常の100倍の量が流れています。まずは安静にして、心臓の動きをゆるやかにします。「Icing」は冷やすことで血管を収縮させて患部の血流を一時的に遅くします。「Compression」は圧迫。血液は圧力がかかっていないところへ向かって流れていきます。外から圧迫し、血液が流れないようにします。「Elevation」は患部を心臓よりも高く上げ、重力を使い、なるべく血液が循環しないようにします。

 また、肉離れになった患部は動かすと筋肉の切れた端がどんどん広がってしまいます。重度の場合は動かすだけで痛みが生じるので、添え木や段ボールなどで患部を固定するなどします。

 そもそも、肉離れになったかどうかをどのように判断すればいいのでしょうか。

「肉離れは、大きく切れたときはとても痛いのですが、軽いものだと少しの違和感がある程度で、運動をしているうちに痛くなり、肉離れと判明します。肉離れを、足がつったと勘違いして伸ばすと、損傷が悪化するので、よくありません」(同)

 筋肉の損傷は骨の損傷に比べ、完治が難しいと言います。重度の場合はもちろん、軽度の場合でも、違和感があったら整形外科を受診しましょう。

(文/濱田ももこ)