樹木希林さんが30年来の親友に生前、打ち明けていた『万引き家族』ラストシーンの秘密とは? (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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樹木希林さんが30年来の親友に生前、打ち明けていた『万引き家族』ラストシーンの秘密とは?

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松岡かすみ週刊朝日
遠藤勝義さんがデザインしたドレスで2008年秋の紫綬褒章受章式に出席した樹木希林さん (c)朝日新聞社

遠藤勝義さんがデザインしたドレスで2008年秋の紫綬褒章受章式に出席した樹木希林さん (c)朝日新聞社

遠藤勝義さん。手に持っているのは、2013年、ファッション雑誌『VOGUE』が、その年に最も輝いた女性たちを表彰する式で、希林さんが受賞したトロフィー。「ムッシュのおかげでもらえたから」と、遠藤さんにプレゼントした(撮影/松岡かすみ)

遠藤勝義さん。手に持っているのは、2013年、ファッション雑誌『VOGUE』が、その年に最も輝いた女性たちを表彰する式で、希林さんが受賞したトロフィー。「ムッシュのおかげでもらえたから」と、遠藤さんにプレゼントした(撮影/松岡かすみ)

希林さんが愛した、黒いドレスのデザイン画。紫綬褒章受章に、映画祭のレッドカーペットと、人生の節目となる日に選んでまとったドレスだ(撮影/松岡かすみ)

希林さんが愛した、黒いドレスのデザイン画。紫綬褒章受章に、映画祭のレッドカーペットと、人生の節目となる日に選んでまとったドレスだ(撮影/松岡かすみ)

2週間に一度のペースで希林さんが訪れた、西麻布にある遠藤さんの店。このテーブルでお茶しながら、ソファ(右)に座って世間話をするのがお決まりだった(撮影/松岡かすみ)

2週間に一度のペースで希林さんが訪れた、西麻布にある遠藤さんの店。このテーブルでお茶しながら、ソファ(右)に座って世間話をするのがお決まりだった(撮影/松岡かすみ)

 希林さんが、最後に遠藤さんの店に立ち寄ったのは、亡くなる2カ月前のこと。遠藤さんはちょうど不在だった。いつも遠藤さんが店にいない時には、すぐに帰っていたのに、その日は珍しく、店の従業員と1時間半も話し込んだ。「照れるから」と、別れ際は振り返らず、さっと去るのがお決まりだったが、その日はなぜか、振り返って手を振ったという。

「その1カ月後、希林さんと電話で話したのが最後でした。珍しく“これからも頑張ってね”“ありがとうね”なんて言葉が飛び出して、ちょっと嫌な予感がしていたんです」(同)

 娘の内田也哉子さんからの電話で、希林さんの訃報を知ったのは、その電話から1カ月後のことだった。

「体のあるうちに、会ってあげてほしい」

 そう也哉子さんから言われ、飛んで行った。

「本当に綺麗な死に顔で、まるで寝ているように安らかなお顔でした」(同)

 30日に行われる本葬儀で、遠藤さんは希林さんに最期の別れを告げる。

「希林さんは、映画を撮り終える時、心の中で“ありがとう”と唱えるのが決まりなんだって、話してました。映画『万引き家族』(是枝裕和監督)のラストシーンの中で、海辺にいる希林さんが口パクで何か言うシーンがあるでしょ。あれも、映画に“ありがとう”って話してたんだそうです。内緒だって言われてたんけど、希林さん、もう言っていいよね?」

 常に感謝の気持ちで、作品と向き合ってきた希林さんは、作品を通して多くのものを人々に届けてくれた。日本中が、「ありがとう」の思いで、最期を見守っている。(本誌・松岡かすみ)

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