「ホーム選びは就職活動に似ています。1カ所の見学ではわかりませんが、複数見学に行って比較することで相性を見極められます」

■自宅生活を可能にする、必要な五つの条件

「できれば暮らし慣れた自宅に住み続けたいという人もいる一方、高齢者ホームに住み替えて安心できる老後を送りたいという人もいます」と、シニアの暮らし研究所代表の岡本弘子さんは言う。住み替えには「適齢期」がある。まずは「自宅の住環境」「家族事情」「資金状況」の確認が必要だ。
 
 家族(子)の気持ちの確認も重要だが、最後はやはり、本人の気持ちだ。より安心できる暮らし、自由な暮らし、負担を減らした暮らし、できるだけ自宅に住み続ける暮らしなど、どんな暮らしをしたいのか決めなくてはならない。もし、自宅生活の継続を望む場合、老後生活に必要な五つの条件のクリアが前提となる。自宅形態や生活環境に不足がある場合、「人」または「資金」がかなり充足していないと継続は難しくなるだろう。右の表を参考に一度、家族で集まり話をしてみてはいかがだろうか。

(文/高齢者ホーム取材班)