■まとめ

 今回は、ほくろとメラノーマを区別するABCDルールを説明しました。左右非対称、辺縁がわかりにくく、色がまだら、大きさが直径6-7mm以上など、ABCDのどれかに当てはまればメラノーマの可能性があります。ぜひ一度セルフチェックをしてみてください。

 ABCDルールは覚えやすく、またわかりやすいですが、確定診断は切除して病理組織をみるまでできません。ABCDルールに当てはまらないから大丈夫と素人判断せずに、心配なほくろは皮膚科専門医に診察してもらうことが大事です。そして最後に、「メラノーマは早期発見・早期切除で治るがん」であることを強調しておきたいと思います。

##プロフィール
大塚篤司(おおつか・あつし)/1976年生まれ。千葉県出身。医師・医学博士。2003年信州大学医学部卒業。2012年チューリッヒ大学病院客員研究員を経て2017年より京都大学医学部特定准教授。皮膚科専門医。がん薬物治療認定医。がん・アレルギーのわかりやすい解説をモットーとし、作家として医師・患者間の橋渡し活動を行っている。Twitterは@otsukaman

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大塚篤司

大塚篤司

大塚篤司(おおつか・あつし)/1976年生まれ。千葉県出身。医師・医学博士。2003年信州大学医学部卒業。2012年チューリッヒ大学病院客員研究員、2017年京都大学医学部特定准教授を経て2021年より近畿大学医学部皮膚科学教室主任教授。皮膚科専門医。アレルギー専門医。がん治療認定医。がん・アレルギーのわかりやすい解説をモットーとし、コラムニストとして医師・患者間の橋渡し活動を行っている。Twitterは@otsukaman

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