安倍首相は憲法改正を掲げるが、自民党の船田元・憲法改正推進本部長代行は総裁選で白票を投じたことを明らかにした上で、「首相の改憲への姿勢に同調できない」と発言するなど早くも反旗を翻した。

 安倍首相の3選目の任期は2021年9月までだが、衆議院議員の任期が切れるのは21年10月だ。ここに自民党のジレンマがある。

「次の総裁選の1カ月後には、すぐまた衆議院選が控えるが、安倍4選は無理でしょう。問題はいつ、解散を打つか。来年は新天皇の即位などのスケジュールがびっしり詰まっているので、20年の東京五輪の後しかできない。自民党は東京五輪の成果を勢いにして、オリンピック解散をすることも視野に入れて蠢きだしていると思います」(歳川氏)

 安倍3選は終わりの始まりとなるのだろうか。(本誌・上田耕司、亀井洋志、田中将介)

週刊朝日  2018年10月5日号より抜粋

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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