ダイアナ妃とチャールズ皇太子のそばに立って帽子に手を置くホア(写真左) (c)Getty Images
ダイアナ妃とチャールズ皇太子のそばに立って帽子に手を置くホア(写真左) (c)Getty Images
ホアの妻と話すダイアナ妃。後方で笑みを見せているのがホア (c)Getty Images
ホアの妻と話すダイアナ妃。後方で笑みを見せているのがホア (c)Getty Images

 故・ダイアナ元英国妃の「不倫相手」が亡くなった、とニュースになった。両親の離婚がトラウマとなり、チャールズ皇太子への不信感も重なって、心の隙間を埋めるようにすべてを受け入れてくれる男性を求め続けたダイアナ元妃。「恋多きプリンセス」としての浮名ばかりに注目が集まりがちだが、夫や恋人に裏切られながらも垣間見える人間臭さ、そして王室から離れた後にエイズ問題や地雷廃絶運動などに取り組んで成長する姿に、没後20年以上経った今も、人々の共感を呼んでいる。

【写真】ホアの妻と話すダイアナ妃。後方で笑みを見せているのがホア

 故・ダイアナ元英国妃が「恋多きプリンセス」と評判を立てられるようになったのは、美術商であるオリバー・ホアとの情事に端を発したと言われている。そのホアが、パリの自宅で亡くなっていたと報じられたのが9月11日のことだ。

 英国のタブロイド紙をはじめとするメディアは、連日ダイアナ元妃とホアのロマンスを振り返った。

 世界中を魅了したダイアナ元妃が、1997年8月31日にパリで交通事故で帰らぬ人となってからすでに21年。にもかかわらず、「Princess Diana」の名前と写真が連日メディアでにぎわうさまからは、人気の健在ぶりが伝わってくる。

 81年に20歳でチャールズ皇太子と結婚したダイアナ元妃だったがその生活は、幸せとはほど遠いものだった。

 ダイアナ元妃の友人として生涯交流を持っていた女性セラピストがダイアナ元妃の私生活を綴った『ダイアナ妃の遺言』。日本語版の翻訳を手掛けた飯塚恭子さんが、こう話す。

「ダイアナは、婚約時にチャールズ皇太子からカミラ夫人を紹介されていました。若かりし頃のチャールズは、カミラとの結婚を母のエリザベス女王より、家柄が釣り合わないと猛反対され、あきらめた。しかし、恋人としては続いていた。ダイアナは、婚約時にすでに2人の関係に気づき、苦しんでいました」

次のページ
ダイアナ元妃のトラウマ