あるいは、あなたは相手に少々寄りかかりすぎているのかもしれません。彼とうまくいかないのは、そのためかも。男女を問わず、依存される関係は重荷に感じてしまうこともあるのです。

 もちろん、一人では不安で、誰かに支えてほしくなるときもあるでしょう。でも、それが強すぎると、自分にとっても相手にとっても良くない。人間はしょせん一人。一人で生まれて、一人で死んでいく。人を愛することは人に依存することではない……。

 まあ、こんな精神論を述べても、らちが明かないですよね。

 私の勝手な臆測では、このままいくと別れる可能性が高いように思います。まずはいったん、「結婚したい」という気持ちを隅に寄せて、今のお相手との関係性を、客観的に見直してみたほうが良いように思います。あなたは、本気でその人と結婚したいのか、別れて次の人という選択肢もありなのか……。

 恋愛が結婚にすぐに結び付くとは限りません。相手をものすごく好きでも、結婚となれば別ということだってある。早く誰かと結婚がしたいのならば、結婚相談所などのサービスを利用するのも手です。話が早いし、達成できる確率も格段に高いでしょう。

 焦る気持ちもわかります。だから期限を定めましょう。例えば3カ月間と期間を設けて、自分はどうしたいのかも含めて、とことん考える。そうして相手との関係をはっきりさせることが、早く落ち着くための近道かもしれませんよ。

週刊朝日  2018年9月21日号

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前川喜平

前川喜平

1955年、奈良県生まれ。東京大学法学部卒業後、79年、文部省(現・文部科学省)入省。文部大臣秘書官、初等中等教育局財務課長、官房長、初等中等教育局長、文部科学審議官を経て2016年、文部科学事務次官。17年、同省の天下り問題の責任をとって退官。現在は、自主夜間中学のスタッフとして活動する傍ら、執筆活動などを行う。

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