フッ素の効果的な使い方としては、まずフッ素入り歯みがき粉を毎日使うことです。子どもの場合、濃度500ppmから年齢に応じた量を使うことが薦められています。「3~5歳用」などと年齢別に表示されているので、参考にしましょう。

 大人の場合、好みのものを使えばいいでしょう。なお、2017年の3月に諸外国と同様の1500ppmまでフッ素の基準が引き上げられ、高濃度のフッ素入り歯みがき粉が登場しています。

 さらに子どもも大人も、2、3カ月に1度、歯科医院で定期的にフッ素を塗布してもらうといいでしょう。

 歯科医院では9000ppmという高い濃度のフッ素を使います。安全性に問題はありません。WHO(世界保健機関)はフッ素を使ったむし歯予防策を推奨しており、歯みがき粉(フッ素濃度1000ppm以上)の濃度が500ppm上がるごとに、むし歯の予防効果が6%ずつ高くなることを報告しています。

◯若林健史(わかばやし・けんじ)/歯科医師。若林歯科医院院長。1982年、日本大学松戸歯学部卒業。89年、東京都渋谷区代官山にて開業。2014年、代官山から恵比寿南に移転。日本大学客員教授、日本歯周病学会理事、日本臨床歯周病学会副理事長を務める。歯周病専門医・指導医として、歯科医師向けや一般市民向けの講演多数。テレビCMにも出演

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若林健史

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若林健史(わかばやし・けんじ)。歯科医師。医療法人社団真健会(若林歯科医院、オーラルケアクリニック青山)理事長。1982年、日本大学松戸歯学部卒業。89年、東京都渋谷区代官山にて開業。2014年、代官山から恵比寿南に移転。日本大学客員教授、日本歯周病学会理事を務める。歯周病専門医・指導医として、歯科医師向けや一般市民向けの講演多数。テレビCMにも出演。AERAdot.の連載をまとめた著書『なぜ歯科の治療は1回では終わらないのか?聞くに聞けない歯医者のギモン40』が好評発売中。

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