地震直後の室内の様子(撮影/小笠原淳)
地震直後の室内の様子(撮影/小笠原淳)

 北海道で6日午前3時8分頃、最大震度7の地震が発生した。午前5時過ぎに緊急会見を行った気象庁によると、地震の規模はマグニチュード6.7で津波の心配はないという。

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 気象庁はこれから1週間程度、余震の危険性があるため、地震が起きた地域では、家屋の倒壊や土砂災害の危険があると、注意を呼び掛けている。

 北海道警察などによると6日午前、震源に近い厚真町では大規模な土砂崩れが発生。土砂崩れなどによる住宅の倒壊が起きているのは、厚真町の朝日地区、吉野地区、富里地区、幌内地区など。北海道警察などは9人を救助したが、吉野地区では(6日午前9時現在)、27人が安否が確認できておらず、生き埋めになっている可能性があるという。

 厚真町の住人は地震の恐怖をこう語る。
  
「とにかく揺れて、揺れて、立ち上がれないほど揺れた。ベッドで何度も体がジャンプするほどだった。家では箪笥が倒れ、テレビもひっくりかえっている。とにかく、水を確保しようと思ったが余震がひどくて怖くて、車を出すのをあきらめた。明るくなって車で走ると、信号が止まり、あちこちで土砂崩れ。パトカー、消防のサイレンで町は騒然としている。おまけに停電なので情報がなく、何がどうなってんだか、わからない。コンビニにはすでに商品がなく、いまは自販機に行列です。断水のところもあり、水も争奪戦になっている。そんなときにまた余震だから、もう怖くて、怖くて……」

 北海道電力によると、地震直後、北電のすべての火力発電所が停止。停電の戸数は、約295万戸にのぼっている。

 また、札幌市内もで1人、苫小牧市内で1人など北海道内で少なくとも100人以上の怪我人が出ているという。

 札幌市東区に住む小笠原淳さんはこう語る。

「明るくなって、外を歩いてみたら、信号機が停電でストップ。道路では、警察が交通整理しながら、車を誘導していた。どこも信号機がつかえず、すごい渋滞。ところどころに、アスファルトがめくれあがったり、陥没するなど札幌市内はパニックですよ。地下鉄も改札に入るシャッターが閉じられて、止まっている。コンビニは水や飲料水が完売のところもあり、自販機にも行列。停電でテレビもダメなので、情報がほしいと区役所にも人がたくさんきています。札幌でも余震があり、揺れる度にアチコチから悲鳴が上がっています」

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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