リセット後も、夫人の人生に休みはない。

「だってやりたいことが、いっぱいありますから。人生は闘い。わたくしは戦場の一戦士。毎日が戦闘モードなのよ」

 そして闘って闘って闘い抜いた後、最期は娘や孫に看取られ安らかに眠りたい。

「若い時は、アルプスの頂上で大パーティーをした後、『ごきげんよう、さようなら!』と言ってわたくしだけ凍り、永遠に出てこないという死に方にも憧れました。でももう、静かな死が理想です」

 とはいえ、新たな野望もメラメラと燃えている。

「新しい家が欲しいんです。今まで集めてきた絵画やアンティークが全部入る広さの。でももし、家を持ったら、前にも増してますます働いてしまうと思うわ。あらやだ、死んでる暇はないかも(笑)」

 その煩悩や恐るべし。やっぱデヴィ、半端ないって!(赤根千鶴子)

週刊朝日  2018年9月7日号