落合博満さん (c)朝日新聞社
落合博満さん (c)朝日新聞社

ドラフト1位で消えるだろう。俺が監督なら行くな」

 秋田出身の落合博満氏は8月21日、その日の甲子園の決勝で敗れた金足農の吉田輝星投手についてニコニコしながらこう語った。

「俺が監督なら」の部分が何とも意味深に感じられる。最近露出が多い落合氏は、あちこちで「監督がしたいんじゃないですか」と言われているからだ。

 落合氏はテレビ番組で中日監督時代のことに触れ、「契約のとき『勝てばいいんですね』と念押しした」と語っていたという。それを見たベテラン記者は、こう思ったそうだ。

「やれと言われたら俺はファンサービスだって情報発信だってやれるよ、というアピールでしょう。64歳という年齢的に、そろそろラストチャンス。あのおっかあ(信子夫人)なら、『あんたこのまま終わっていいの』と、尻ぐらいたたきそうですし(笑)。ファンサービスや情報発信に熱心なパ・リーグの球団を意識してるのかもしれません」

 その一方で中日新聞関係者はこう明かす。

「落合さんが監督になれる条件をそろえているのはドラゴンズでしょう。後ろ盾だった白井(文吾)オーナーが今も健在で、彼の一存で監督が決まる構図は変わっていません。12球団で一番勝ちに飢えていますしね」

 中日では森監督が続投するか、小笠原2軍監督が昇格するか、どちらかだと見られていた。そこに“大穴”で、落合氏の復帰がささやかれているのだ。

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