「大学で芝居に出会ったとき、感動しにくい僕にしては珍しく、“あぁ楽しいな”と思った。そのクラブ活動の延長みたいな感覚が、今も続いています。そのせいか年齢を重ねている感覚が全くなくて……(苦笑)」

 取材のあった日の朝──。段田さんは、ある“能動的な感覚”に捉われたという。

「今朝、ふと思ったんです。『(野田秀樹さん主宰の)劇団 夢の遊眠社から始まって40年近く芝居をやってきて、死ぬまでやれたとしても、もう40年はない。そう考えると寂しいな。寂しいと思うということは、俺、芝居が結構好きだったんだな』って(笑)。あと40年近くも芝居がやりたいと思うなんて、僕にしてはすごく能動的な発想なのでね(笑)」

(取材・文/菊地陽子)

週刊朝日  2018年8月31日号