ミッツ・マングローブ「その“陰”が眩しい山Pの本領」

連載「アイドルを性せ!」

ミッツ・マングローブ週刊朝日#ミッツ・マングローブ
「その“陰”が眩しい山Pの本領」(※写真はイメージ)
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「その“陰”が眩しい山Pの本領」(※写真...

 ドラァグクイーンとしてデビューし、テレビなどで活躍中のミッツ・マングローブさんの本誌連載「アイドルを性(さが)せ」。今回は「山P」について。

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 私はよく「男の趣味がベタだ」と言われます。今なら大谷翔平や瀬戸大也、古くはV6の森田剛や少年隊のヒガシにときめくのはベタでしょうか? これでも絶対的な王道に対しては一定の距離を置いているつもりなのですが。例えば木村拓哉(キムタク)が超社会現象だった20代の頃、周囲がバッタバッタとキムタク熱病に侵されてゆく中、私は敢えて静観のスタンスを取っていました。もちろんSMAPはずっと好きでしたし、木村さんが出演するドラマもほとんど観ましたし、JUNONやポポロといった雑誌類も、キムタクが脱いでいれば人目を忍んで買っていました。それでも「好きなタイプは?」と訊かれた時に、決して木村拓哉の名前を挙げなかったのは、幼少の頃から私の中に脈々と流れる“聖子ではなく明菜”的な価値観・美意識によるものでした。

 しかし大学4年のある晩、音楽仲間の女友達と呑みながら“キムタクへの向き合い方”について夜通し語り合った結果、「良いものは良いということをちゃんと周囲に表明していくのもオトナだ。いつまでもスカしているのは格好悪い」という結論に達したのです。以来、なんだか生きるのが楽になった私は、松田聖子の素晴らしさを正面から堂々と楽しめるようになりましたし、カラオケでZARDやGLAYの曲を歌うのも恥ずかしくなくなりました。世の中を斜に構えて生きることは、私の処世術でもあり武器でもありますが、それが行き過ぎて弱点にならずに済んだのは間違いなく『キムタク』のお陰です。

 とは言え、眩い王道にはまだ尻込みし、人とは違う場所から観ていたいと思ってしまうのは一生どうにもならない私の性(さが)だと思いますが、最近またひとつ私にとっての『ザ・王道』を克服できたと実感する出来事がありました。山Pこと山下智久さんです。ドラマ『コード・ブルー』が以前から好きで、夕方の再放送に出くわす度につまみ観していたのですが、どうしてもシーズン1から3までしっかり観たい衝動に駆られ、フジテレビのオンデマンド会員に登録し、4日かけて全話制覇しました。山P超かっこいい。そのまま『プロポーズ大作戦』も全話観てしまいました。ただの“どハマリ”です。

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