80歳の「スーパー老人」 65歳未満が適正使用の最強の抗がん剤に挑む (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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80歳の「スーパー老人」 65歳未満が適正使用の最強の抗がん剤に挑む

連載「治さないのに、元気です! すい臓がんステージⅣ 石先生」

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石弘光週刊朝日#ヘルス
石弘光(いし・ひろみつ)1937年東京に生まれ。一橋大学経済学部卒業。同大学院を経てその後、一橋大学及び放送大学の学長を務める。元政府税制会会長。現在、一橋大学名誉教授。専門は財政学、経済学博士。専門書以外として、『癌を追って』(中公新書ラクレ)、『末期がんでも元気に生きる』(ブックマン社)など

石弘光(いし・ひろみつ)1937年東京に生まれ。一橋大学経済学部卒業。同大学院を経てその後、一橋大学及び放送大学の学長を務める。元政府税制会会長。現在、一橋大学名誉教授。専門は財政学、経済学博士。専門書以外として、『癌を追って』(中公新書ラクレ)、『末期がんでも元気に生きる』(ブックマン社)など

多くの人に効くという抗がん剤も、自分に効果があるとは限らない。すい臓がんに罹患してから、いろいろな分岐点に遭遇する

多くの人に効くという抗がん剤も、自分に効果があるとは限らない。すい臓がんに罹患してから、いろいろな分岐点に遭遇する

 一橋大学名誉教授の石弘光さん(81)は、末期すい臓がん患者である。しかも石さんのようなステージIVの末期がん患者は、5年生存率は1.4%と言われる。根治するのが難しいすい臓がんであっても、石さんは囲碁などの趣味を楽しみ仲間と旅行に出かけ、自らのがんを経済のように分析したりもする。「抗がん剤は何を投与しているのか」「毎日の食事や運動は」「家族への想いは」。がん生活にとって重要な要素は何かを連載でお届けする。

*  *  *
 いずれ抗がん剤は、効かなくなる。私は抗がん剤治療を始めてから、いつもこのことを念頭に置いてきた。

 そしてがんを治癒する力はなく、単にある期間がん患者の延命を助けるだけだということも、十分に理解して治療を始めたわけである。

■延命効果が期待できるのは投与後半年後
 
 ではどのくらいの期間、抗がん剤は効くのか。おそらくがんの種類や薬の性格によって、患者ごとに違うはずである。
 
 専門医の見立てでは、進行がんの場合、延命効果が期待できるのは、セカンドラインぐらいまでだとされている。大体、3~4週ごとの抗がん剤を4~6サイクルくらい行うと、ファーストラインからセカンドラインに入るとされる。
 
 通常、それは投薬を開始して半年後ぐらいだろう。それ以降セカンドラインが続く間、抗がん剤治療の有効な期間ということになろう。
 
 なぜ、こんな現象が起きるのか。

 いうまでもなく、薬剤耐性のためである。何も抗がん剤に限らずすべての薬剤に起こる話で、使用すればするほどその効き目は失われてくるからである。

■よくぞ効いてくれた! 抗がん剤への感謝の気持ち

 私の場合、抗がん剤治療を開始してちょうど1年半後の2018年1月ぐらいから、毎月測定される腫瘍マーカーのCA19-9の上昇によって、耐性の存在が確認された。
 
 この腫瘍マーカーの上限値は37であるが、1月に54.6となり2月にはさらに80.8まで上がってしまった。


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