※写真はイメージです
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失敗しないホーム選びの極意15箇条(週刊朝日 2018年8月17-24日合併号より)
失敗しないホーム選びの極意15箇条(週刊朝日 2018年8月17-24日合併号より)

 素人経営者の介入で劣悪な高齢者ホームが増えているという。事前調査を終えた後の見学で、どのようなところをチェックすればいいのか。絶対に失敗したくない人のために、その選び方を伝授する。

【失敗しないホーム選びの極意15箇条はこちら】

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ほとんどのホームは本人や家族の見学を受け付けていて、なかには実費で数日のお泊まり体験を用意しているホームもある。

 百聞は一見にしかず。見るべきポイントはたくさんあるが、見学時間はたいてい1~2時間程度が常識。高齢者ホーム選びの相談所「あいらいふ入居相談室」の秋葉原相談室・末木篤司室長はこうアドバイスする。

「以前、私が同行した見学では、家族からの質問が多く、6時間というのもありました。いずれにしても行く前にチェックシートなどを用意して、効率よく見学するのがいいと思います」

 そのなかでも、「これだけは必ずやるべき」と多くの専門家が口をそろえるのが、施設長との面談だ。

 ホームの居心地は、施設長の熱意に左右されることも多い。短時間でもいいので施設長と話して、入居者への思いを聞いてみること。複数のホームを見学すれば、施設長の熱意の違いがよくわかるという。

 また、複数のホームを見学すると、入居者の表情やスタッフの雰囲気も、ホームによって大きく違うことがわかる。例えば挨拶。見学者にもスタッフが笑顔で挨拶するところもあれば、スルーされるホームも。1カ所の見学で決めたりせず、複数見学して比較するのが、ホーム選びの極意となる。

 施設長に限らず、職員の説明では、甘いセールストークが出てきたら要注意。のちのち「こんなはずじゃなかった」というトラブルの元になることもある。

 いくつかの注意ワードを紹介しよう。まず入居時期を聞いたときの「すぐに入れます」。高齢者住宅コンサルタント「高住経ネット」の濱田孝一さんによれば、

「家族や本人とよく話して、その人の介護状態や暮らしを見極めてから、入居となるのが普通です。これには少なくとも1週間はかかる」

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